木工芸家・富沢麻子さんの作品が、日本橋店ギャラリーに初登場します。
日本では、建築や仏像、生活用品などに用いられ、古くから親しまれてきた木工芸。その匠の技は、日本の貴重な伝統工芸として受け継がれ、今日に至ります。
富沢さんは、そうした伝統技術を継承しつつ、現代の暮らしにフィットするデザインで、私たちの身近に寄り添う作品を生み出しています。観賞用ではない、日常で使える工芸品です。
今回のテーマは「入れ物」。小箱など小さな作品ほど精巧な技術が求められます。ぜひこの機会に、富岡さんが紡ぐ美しい木工芸の世界をご堪能ください。
【作家のことば】
『入れ物』をテーマに、小箱やバッグを中心とした展示会です。
大切なものを入れるにふさわしい「入れ物」を見つけたときのワクワク感
気に入った「入れ物」を見つけ、何を入れようかと悩む楽しみ
そんなひとときをお届けできればと思います。
バッグも小物と同様に、一枚の木の板から制作されています。考えてみれば、バッグは「入れ物」の代表格。素材が木と聞くと重たい印象を受けるかもしれませんが、想像以上に軽やかです。ぜひ店頭で手に取り、その軽さと木の魅力をお確かめください。
こちらも、一枚の板から成形されたバッグです。その後、花の線を彫り、カシューで彩色。さらに、彫った部分に色パテを埋め、上から再びカシューを塗って仕上げるという、大変手間のかかる工程を経て完成しています。
オリエンタルな雰囲気をたたえたこのバッグは、日常使いはもちろん、たとえば日傘に和装といったクラシカルな装いにもよく似合います。
※「カシュー塗料」とは・・・原料の一部にカシューナッツの殻から搾りだした油が使われています。漆にとてもよく似た性質や風合いを持ち合わせているため、「カシュー漆」とも呼ばれています。
展示販売期間
日本橋髙島屋S.C.店:2025/7/2(水)~7/15(火)
※最終日は午後5時閉会
富沢 麻子
木工芸家・「a-wood」主宰
東京都生まれ
1992年 武蔵野美術大学短期大学部工芸デザイン科卒業
1993年 木彫教室「きつつき会」勤務
2000年 工房「a-wood」設立
1998年 初の2人展を開催以降、毎年個展やグループ展を開催している。
Website : https://a-wood.asia/